プロが教える土地探しのコツ!後悔しないためのポイントや注意点10選を紹介

2023.06.30

注文住宅を建てる場合、建物を建てるための土地が必要になります。

親の土地を分けてもらったなど、すでに土地がある場合は別ですが、ない場合は自分で探してこなければなりません。

家づくりにおいて土地選びは建物と同じくらい大切なポイントです。

土地を購入する機会は、人生で何度もあることではないため、購入して後悔しないようにポイントを押さえて慎重に行いたいところ。

そこで今回は、土地探しのコツをテーマに土地を選ぶ際に注意・意識するべきポイントを解説します。

これから土地探しをする方もすでにしている方もぜひ参考にしてみてください。

 

土地探しを始める前に決めておこう!間取り・立地・予算

まず、土地探しを始める前に決めておくべきポイントを紹介します。

ただ、何となく土地を探していても購入するための基準がなければ土地を選ぶことはできません。

ここでの内容を事前に決めておくことで土地探しの無駄をなくすことができ、自分に合った物件を効率よく探すことができます。

以下の内容は、土地を探す前に最低限決めておくべき内容なので、ぜひ参考にしてください。

 

家の間取り

まず、決めておくべきことはざっくりとした間取りのイメージです。

これは、必要な土地面積を絞り込む上で重要となります。

はじめから細かく決める必要はありませんが、どれくらいの面積の建物を建てたいのかくらいは決めておいた方が土地探しをしやすくなります。

土地によっては希望の建物面積が実現できないこともあるので注意しましょう。

また、単に建物だけでなく、「駐車場は絶対2台ほしい」、や「最低限〇㎡くらいの庭がほしい」など、土地面積に関わる希望がある場合は、決めておきましょう。

 

立地

立地は、土地を探すエリアを絞り込むために必要な条件です。

通学や通勤、希望の学区を考えた時に立地はある程度、事前に決めておく必要があります。

広範囲で探した方が、選択肢が増えてよいと言う考え方もありますが、土地を絞りこみにくいことやよい物件を逃してしまい機会損失になるデメリットもあります。

 

予算

事前に決めておくべきことの最後は予算です。

予算は、言うまでもなく土地に使える資金の範囲であり、いくらで設定するのか事前に必ず決めておきましょう。

いくら条件のよい土地であっても予算の範囲外であれば検討することはできません。

ここで重要なポイントなのが、土地代と建物代を分けて考えることです。

土地と建物の総額で考えていると土地にいくら資金を使ってよいのか明確にできず、最適な土地選びができません。

まずは、建物と土地を合わせた総額を考え、建物にいくらかかるかを計算した上で土地の予算を決めます。

土地の予算が予定よりオーバーしてしまうと建物にかける資金が減ってしまうので注意が必要です。

 

土地探しで見るべきポイントと注意点10選

それでは、今回のテーマで最も大切な土地探しにおける10のポイントを紹介します。

それぞれとても大切なポイントなので参考にして自分の土地探しに落とし込んでみましょう。

 

立地

立地は、土地探しをする上で最も大切なポイントです。

建物は改装やリフォームができ、土地の形状も造成工事である程度の改良ができますが、立地だけは変えることができません。

駅からの距離やバス便の有無、学区内の小・中学校までの距離やスーパーなどの商業施設が充実しているかなど、自分が生活したときをイメージしながら立地を選びましょう。

 

土地の形

土地の形は、綺麗な整形地ほど無駄なく建物を建てやすく将来的な資産価値を保ちやすいです。

歪な形の変形地はできるだけ避けて整形地を選ぶようにしましょう。

 

道路面の方角

道路面の方角は、日当たりの面で重要な要素です。

一般的に南側の道路に面している土地が最も日当たりがよいとされ、価値が高くなります。

逆に、北側道路の土地は日当たりが悪く価値が下がるケースが多いです。

ただ、高台で開放感がある土地や南側に向かって下がっているいわゆる南傾斜の土地など、条件によっては北道路で日当たりがよい土地もあります。

日当たりは、現地を見ないと分からない部分が多いので、必ず現地を確認して判断することが大切です。

 

全面道路の幅員

全面道路の幅員は、建築有効面積と車の利用の兼ね合いで大切な要素です。

まず、前面道路の幅員が4メートル以下の場合、セットバックが必要なので建築可能な面積が減ってしまいます。

また、前面道路が狭いと車の出し入れがしにくいため、できれば5メートル以上の幅員に余裕がある道路に面した土地がおすすめです。

なお、幅員が広い道路でも幹線道路やバス通りなど交通量が多い場合は、車の利用がしにくいので注意しましょう。

 

全面道路との高低差

前面道路と敷地の高低差がある場合、土地の造成工事が必要になり別途費用がかかります。

道路面から敷地内が上がっている場合は切土、逆に下がっている道下の土地は盛土の工事が発生する可能性が高いです。

エリアによっては高低差が当たり前に生じてくる場合もあるため、造成費用も資金計画に盛り込んでおくことが大切です。

 

接道間口

前面道路に対して敷地が面している幅のことを「接道幅」や「接道間口」と言い、建物を建てる上で大切な要素です。

まず、建築基準法で間口が2メートル以上ないと建物の再建築ができない決まりになっています。

よって、最低限2メートル以上の間口がない土地は選んではいけません。

間口については、2メートル以上あることはもちろん、できるだけ道路面に広く面した土地の方が、建物が建てやすく資産価値も高くなります。

 

用途地域

用途地域とは、土地の使い道が都市計画で決められた地域のことで、住居系、商業系、工業系合わせて13種類の用途地域があります。

それぞれの地域で建てられる建物が制限され、例えば住宅系の地域に工場を建てられないなどのルールが定められています。

それぞれの用途地域で建てられる建物が変わるので、家作りにおける土地探しにおいても大切な要素となります。

 

ライフラインの整備

上下水道とガス管などのライフラインが整備されているかも注意するべきポイントです。

一般的な公道に面した土地であればほとんどの地域で整備されていますが、ガス管については、プロパンガスが多いエリアだと整備されていない可能性もあります。

上下水道についても前面道路が私道である場合、管の引き込みがされていない、もしくは口径が小さ過ぎて新たに引き込みが難しい場合もあり注意が必要です。

ライフラインが整備されていない土地の場合、自己負担で新たに整備する必要があり、費用も時間もかかります。

ライフラインの調査は、基本的にインターネットか役所でできるので購入前に必ずチェックしましょう。

 

災害エリアの該当があるか

水害や土砂災害など災害エリアに該当していないかもチェックするべきポイントです。

ハザードマップや土砂災害警戒区域、津波警戒区域など、災害情報は、ネットや地域の役所でチェックすることができます。

日本は、海に囲まれ山が多いので、海沿いのエリアや山麓のエリアなど災害エリアに該当するのが当たり前の地域もあります。

そのような場合、例えば、水害に備えて建物の地盤を道路面より高くするなど建築上の工夫が必要になるので、どのような災害のリスクがあるのかを必ずチェックしましょう。

 

周辺の嫌悪施設の有無

周辺に、嫌悪施設がないかも確認するべきポイントです。

嫌悪施設には、一般的に工場やコインランドリー、保育園、小学校、高圧線などが挙げられます。

工場やコインランドリーは土壌汚染、保育園や小学校は騒音、高圧線は電磁波とそれぞれ嫌悪ポイントは異なり、ヒトによって感じ方もさまざまです。

また、一般的に嫌悪施設と言われる建物があっても実際に現場を確認すると特に嫌悪感を抱かないケースも多くあります。

周辺に該当する建物がある場合は、必ず現場の状況を確認することが大切です。

 

土地探しの方法

最後に、実際に土地を探す際の方法について解説します。

どれが一番よいと言うわけではなく、最終的にはすべて使って土地探しをするのがおすすめです。

優良物件はどこで情報が出てくるか分からないため、以下で紹介する方法をすべて活用して自分に合った土地を探しましょう。

 

不動産ポータルサイトをチェックする

最も手間がかからず気軽にできるのが、不動産ポータルサイトで土地探しをすることです。

インターネット上から簡単に探すことができるので、希望の土地があればいつでも買いたいという具体的な方から、まだ具体的じゃない方までおすすめできます。

スーモやホームズ、アットホームなど複数のポータルサイトがありますが、どれもエリアや価格帯、土地の大きさなど希望の条件で絞って検索できます。

また、物件を購入する側には特にお金がかからないため、無料でいくらでも利用できる点も魅力です。

 

不動産仲介会社に相談する

次に、不動産仲介会社に相談して希望の土地を探してもらうことです。

仲介手数料はかかりますが、市場に出てない未公開情報をもらえる可能性もあります。

また、売主との契約内容の交渉や契約書の作成、契約手続きすべてをお任せできることもメリットです。

住宅ローンや税金の相談、今の持ち家を売却して新築を建てたい場合は、売却の相談まで可能なので、不動産に関わることすべて依頼することができます。

 

ハウスメーカーに相談する

最後に、土地探しより先に建てる家から決めたいという方は、依頼するハウスメーカーに土地情報がないか相談するのも有効な方法です。

ハウスメーカーには、仲介会社や土地の分譲会社から土地情報が集まるので、タイミングがよければ建てる家に合った土地情報がもらえます。

自分が希望する家づくりに合わせた土地探しを相談できるのは、ハウスメーカーに相談する一番のメリットです。

 

まとめ

今回は、土地探しのコツをテーマに土地を選ぶポイントや土地探しの方法を紹介しました。

冒頭で述べたように家づくりにおいて土地探しは、建物と同じくらい大切な要素です。

将来的な資産価値を考えたときに同じ建物を建てたとしても土地の条件によって価値がまったく変わるからです。

せっかく家づくりをするのであれば、大切な資産として将来的に価値を維持できるマイホームにしましょう。

紹介した内容は、プロが不動産を買う際、特に注意してみるポイントなので、これから土地探しをする方は、ぜひ参考にしてください。

 

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