目次
ランドリールームとは
洗濯したり乾燥させたりと、洗濯という家事を完結させられる部屋のことです。
衣類を洗濯機に入れ、それを干場や部屋に運ぶのは時間もかかり、家事の手間が
増えてしまいます。
ランドリールームがない戸建ての場合、洗濯してからベランダまで運び干し、乾燥したら取り込むためにベランダまでいかなければなりません。
その一連の動きを一つの部屋で完結できれば、時間の短縮だけでなく効率アップにも繋がります。
サンルームとの違い
サンルームは、日当たりの良い場所に大きなガラス窓をつけ、ソファをおいてくつろげるようにした部屋のことです。
半外のウッドデッキのように、庭を眺めながらお茶を飲んだり洗濯ものを干したりと様々な使いみちがあります。
ランドリールームは洗濯専用の部屋であり、くつろいで庭を眺めたりお茶を飲むように作られていません。
ランドリールームを作る理由
ランドリールームを作る理由としては以下の理由により、家事の効率化があげられます。
・帰宅時間が遅い
・洗濯は帰宅してから
・部屋干しスペースがない
・家事がストレスになる
ベランダに干しても、帰宅時間が遅いと取り込む時間には洗濯ものが冷たくなっています。
朝の洗濯は時間的に余裕がなく、帰宅してから洗濯する人が多いのではないでしょうか。
部屋干しすると部屋の湿度が上がるだけでなく、部屋が乱雑にかんじるため落ち着きません。
このようなストレスを軽減するためにも、ランドリールームが必要です。
ランドリールームの間取り
新築住宅にランドリールームを設置する場合、注意したいのが間取りです。
生活動線に組み込み回遊性を高めれば、家事の時間短縮が可能となります。
ここからは、ランドリールームの間取りについて考えてみました。
キッチンの横
洗濯が終わるまでの時間を有効に使うには、キッチンの横へ設置するのが好ましいでしょう。
多くのLDKはバスルームを1階に設置していますから、入浴後にはランドリールームに衣類を運ぶだけになります。
キッチンからランドリールームに移動できるようにすれば、洗濯と食事の準備を同時進行させられるため家事の時間短縮が可能です。
洗濯物干し場の横
ベランダやバルコニーに洗濯物を干すスペースがあるなら、物干し場の横に設置するのもおすすめです。
ランドリールームは誰が使っても動きやすい場所にあることが重要です。
洗濯物干場は日当たりがよく、天気が良い時にはお日様に当てられますし、取り込みもスムーズになります。
開放的な窓や換気口などを設置した物干し場であれば、花粉などを気にすることなく乾燥させます。
タオルなどはランドリールームに片付け、衣類などはクローゼットに収納するような動線にしてもいいでしょう。
脱衣室と兼用
ライフスタイルによっては、洗濯に使う時間をできるだけ短縮したくなるケースもあるでしょう。
脱衣所とランドリールームを兼用すれば、入浴前に脱いだものを洗濯カゴに入れておけば、すぐに洗濯機を回せます。
タオルはランドリールームに収納すれば、必要な時に取り出しができますし、乾燥機を設置すれば物干しスペースは最小限でも十分です。
コストやスペースの確保が問題になることもありますが、脱衣所と兼用すればコンパクトにまとまります。
ランドリールームに適した広さ
ランドリールームは広すぎても狭すぎても困るため、配置したいものを決めて広さを考えましょう。
4人家族の洗濯物を干す場合には、最低でも3帖のスペースを確保しておくべきです。
ホテルのバスルーム程度の大きさがあれば、ランドリールームとして十分に機能します。
独立してスペースが作れない場合、バスルームや脱衣所と併用して確保するのがおすすめです。
家族の人数に合わせるだけでなく、運動着や作業服など干すスペースを広くしたい場合には、広めに4帖程度の広さがあるといいでしょう。
ランドリールームのメリット
ランドリールームのメリットとして、以下のことがあげられます。
・洗濯が楽になる
・天気の悪い日も洗濯ものを干せる
・外に干した場合の汚染を減らせる
ここでは、3つのメリットについて詳しく説明します。
洗濯が楽になる
洗濯機は衣類をきれいにしますが、干したり畳んだりするのは人の力が必要になります。
洗う・畳む・干すの作業を効率よく進めるためには、これらの作業を一カ所で終わらせるようにすることです。
別々の場所で行うより、同じ部屋でやればスムーズに片付けが終わります。
洗濯が終ったら、物干し場まで運んで干し、乾いたら取り込んで畳んで片付けするのは時間と手間がかかります。
洗濯作業を一つの部屋で完結できるため、家事が楽になるのは間違いありません。
天気の悪い日も洗濯物を干せる
ランドリールームがあれば、天気を気にすることなく洗濯ものを乾かせます。
天気が悪いと困るのが、洗濯物をどこに干すかで迷うのではないでしょうか。
自宅に乾燥機があれば便利ですが、おしゃれ着など乾燥機が利用できないものは部屋干しとなります。
部屋干しするとにおいが気になってしまいますし、ランドリールームがあれば、天気に関係なく洗濯ものを乾かせます。
外に干した場合の汚染を減らせる
外に干すことによって花粉や黄砂、ほこりなどが洗濯ものに付着するのを防げます。
部屋の中に汚染を広げないためには、洗濯ものを外気に触れさせないことです。
花粉や黄砂などは繊維内に入り込んでしまうため、外で叩いてはらっても落ちないため、再度洗濯が必要になります。
汚染を減らせるだけでなく、過剰に紫外線を浴びて繊維を傷めたり、変色も防ぐことも可能です。
家族にアレルギーやアトピーの人がいる場合、悪化や発症リスクを防げます。
ランドリールームのデメリット
メリットが多いランドリールームですが、以下のデメリットがあります。
・建築コストがかかる
・独立した部屋が必要
・使わなくなる可能性がある
・掃除の手間がかかる
それぞれに、どのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。
建築するにあたりコストがかかる
ランドリールームを設置する場合、洗濯しやすいように設備を整える必要があります。
内装工事はもちろんですが、洗濯機や乾燥機を使うための配線などのコストが発生します。
予算や面積は決まっていますから、その中でランドリールームの間取りを決めなければなりません。
場所によっては、大きな窓や換気扇などの設備が必要です。
コストを押さえると設備が不十分であったり、満足できる大きさにならないケースがあります。
独立した部屋になる
ランドリールームは洗濯をするだけの部屋ですから、テレビもオーディオもありません。
何かをしながら家事をしたい人や、家族の存在を感じながら洗濯ものを畳みたい人には不向きです。
家事を効率よくこなすための部屋ではありますが、誰かと一緒に洗濯をしたい、家事を手伝って欲しい場合には不便に感じるでしょう。
洗濯ものを干せば部屋の照明が暗く感じてしまうため、家族と一緒に洗濯ものを片付けたい、子供にお手伝いをさせたいような家庭には不向きに鳴るケースもあります。
使いにくいと使わない可能性もある
ランドリールームは洗濯のための部屋ですが、家事動線として機能しないと使いにくく感じます。
部屋が大きすぎると乾きにくくなり、狭すぎると家事がしにくくなります。適切な広さでなければ使いにくくなり、物置部屋になってしまうケースも少なくありません。
物干しの位置や高さの使い勝手や作業台の有無なども、誰もが使いやすいように考え設計しないと無駄になってしまいます。
洗濯ものを干す部屋は換気や湿気対策が乾かないだけでなく、カビの被害を受け衛生的ではありません。
掃除の手間がかかる
ランドリールームの床材の選びも注意しなければ、後悔することになるかもしれません。
洗剤がこぼれてしまうと拭き取りも大変ですし、乾燥した衣類やタオルの繊維が部屋に舞うと床にほこりがたまります。
ランドリールームは湿度が高くカビが発生しやすいため、壁や床材の変色も目立ちます。
こまめな整理整頓や掃除が大変ですし、床材によっては歩くとべたべたしたり、冬は冷えてスリッパなしでは洗濯ができなくなります。
ランドリールームを快適に使うためのポイント
ランドリールームを快適に使うためには、誰もが気持ちよく洗濯ができるような場所であることが重要になります。
快適に使うための2つのポイントをご紹介します。
収納
ランドリールームを快適に使うためには、スッキリした空間であることが大切です。
衣類や肌着などは、ここの部屋で収納するのが好ましいですが、タオルなどの常備するものはランドリールームでの収納が便利になります。
ランドリールームに収納する便利なものは何かをピックアップして、それに合ったレイアウトや配置を考えましょう。
棚は誰もが使いやすい高さ、出し入れがしやすい奥行きがおすすめです。
自由に高さを変えられる棚にすれば、整理したいときにも使いやすく便利になります。
湿気対策
ランドリールームは湿度が高くなりやすいため、湿気対策は必須です。
除湿がされていないと洗濯ものを干しても乾きが悪くなるため、通風できるような部屋にしましょう。
換気扇や窓の設置で空気を循環させたり、予算があれば小型エアコンを設置したりがおすすめです。
除湿機やサーキュレーターの利用や調湿機能のある壁紙や漆喰や珪藻土などの塗装材を使うなど、部屋全体で湿気対策をおこなってください。
引き戸にしておけば通風しやすくなりますし、洗濯物の出し入れも楽になります。
まとめ
家にランドリールームがあると、家事が楽になり時間に余裕が生まれます。
効率的な間取りに設置すれば、共働き世帯の家事効率アップにもおすすめです。
誰もが使いやすく動きやすいランドリールームであれば、家族で協力しあうこともできるでしょう。
ランドリールームは、充実したライフスタイルのための提案です。
メリットデメリットを理解した上で、ベストな間取りにランドリールームを設置してはいかがでしょうか。