家の中でも、毎日使うことになる洗面所をおしゃれに仕上げたいと考えている方は少なくないでしょう。
本記事では、どのような点にこだわれば洗面所をおしゃれにできるのかを、5つのポイントに分けて解説すると共に、おしゃれな洗面所の実例をご紹介します。
目次
洗面所をおしゃれにする5つのポイント
洗面所をおしゃれにしたいけど、どんな点に気を付ければよいか分からない、という方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、洗面所をおしゃれにするポイントといて、以下の5つをご紹介します。
・デザインのテイストを揃える
・生活感が見えないようにする
・収納にこだわる
・掃除のしやすさにこだわる
・家事導線を意識する
それぞれ見ていきましょう。
デザインのテイストを揃える
洗面所には洗面台や洗濯機、収納棚などさまざまなものを置くものです。
最初に意識したいこととして、これらのデザインのテイストを揃えることを意識するのがおすすめです。
全体的な色のコンセプトも決めておくとよいでしょう。
色は壁紙の色に合わせてもよいですし、費用はかかりますが、壁紙を張り替えて全体のデザインを検討することも一つの方法です。
生活感が見えないようにする
洗面所は毎日使うこともあり、ついつい生活感が出てしまいやすいものです。
洗濯物やお風呂上りのバスタオルなど、毎日使うため、ある程度は仕方ありませんが、すぐに片付けることが難しいようであれば、上手に隠すことを考えてみるのもよいでしょう。
例えば、脱いだものやバスタオルをすぐに入れることができるランドリーボックスを置いておき、おしゃれな蓋で隠してしまうといった方法が考えられます。
収納にこだわる
洗面所では、毎日利用するタオルや洗濯物を置くものです。
また、洗濯に必要な洗剤なども置かなければならないでしょう。
これらを上手に収納して、なおかつおしゃれに見えるようにこだわることが大切です。
どの程度の収納が必要かをあらかじめ想定したうえで、それらがしっかり収納できる棚など配置するとともに、洗濯機や洗面台、壁紙など全体のデザインのテイストを統一することを意識するとよいです。
掃除のしやすさにこだわる
洗面所をおしゃれにすることを意識し過ぎると、掃除しにくい空間になってしまうことがあります。
おしゃれな洗面所を作ったばかりの頃はよくても、満足に掃除できないでいると、汚れが蓄積してしまうもの。
洗面所をおしゃれに保つためには、掃除のしやすさにこだわることも重要だといえます。
例えば、洗面台の汚れのよくある原因として、水垢が上げられます。
もちろん、定期的に掃除することは大切ですが、そもそも汚れが残らないための工夫として、深めの洗面ボウルを配置するといったことも考えるとよいでしょう。
家事導線を意識する
洗面所については、家事導線も重要なポイントです。
家事導線を意識することで、例えば、洗面所に効率的に洗濯物を出し入れすることができ、モノがたまらないようにしやすくなります。
その他、具体的にどのような点に気を付ければよいかについては、次で詳しく解説します。
家事導線を意識した洗面所とは
ここでは、家事導線を意識した洗面所として、以下の3つをご紹介します。
・玄関の近くに洗面所を配置する
・キッチンの近くに洗面所を配置する
・リビングの近くに洗面所を配置する
それぞれ見ていきましょう。
玄関の近くに洗面所を配置する
玄関の近くに洗面所を配置することで、家から出る際の身支度がしやすいのに加え、外から汚れたものを持ち帰ったときに他の部屋を汚さずに済むという点もポイントです。
玄関から洗面所に直行できるような間取りにすることで、小さなお子様がいらっしゃるご家庭では、外で泥だらけになって帰ってきても、すぐに洗うことができるでしょう。
キッチンの近くに洗面所を配置する
キッチンと洗面所を直結させることで、家事効率は大幅に向上するでしょう。
キッチンでご飯の用意をしながら、洗濯物を畳んだり、お風呂の準備をしたりといった家事を一度にこなしやすくなります。
結果として、キッチン周りや洗面所をおしゃれな空間に維持しやすくなるでしょう。
リビングの近くに洗面所を配置する
リビング直結型の洗面所も、キッチン直結型の洗面所と同様、家事導線の良さがポイントとなります。
キッチン直結型と比べると、やや家事導線は長くなりますが、洗面所は家族のみんなが利用するものです。
リビングの近くにあることで、家族のみんなが利用しやすくなるでしょう。
洗面台や洗面ボウルの種類
おしゃれな洗面所に仕上げるためには、洗面所に合った洗面台、洗面ボウルを選ぶことが大切です。
ここでは、そのために身に付けておきたい基本的な知識として、洗面台や洗面ボウルの種類をご紹介していきます。
洗面台の種類
洗面台には大きく以下3つの種類があります。
・既成洗面台
・セミオーダー洗面台
・造作洗面台
それぞれについて見ていきましょう。
既製洗面台
既製洗面台はメーカーが作った、すでに完成した洗面台のことです。
メーカーごとに特色があり、また複数の用途や価格帯に合わせた商品が用意されています。
一般的に、セミオーダー洗面台や造作洗面台と比べて費用を抑えて購入しやすいのに加え、メーカーのショールームなどで既製品を確認することができるため、イメージを掴みやすいという特徴があります。
一方で、既製品のためサイズやデザインはすでに決まっている点はデメリットだといえるでしょう。
また、おしゃでな洗面所に仕上げたいと考える人の中には、他の人と違う洗面台にしたいと考える方もいらっしゃるでしょう。
そうした点で、既製洗面台は、同じタイプのものが世の中に複数あるものであるため、希望にそぐわないといえます。
セミオーダー洗面台
セミオーダー洗面台は、既製の洗面ボウルやキャビネットを組み合わせて、洗面台に仕上げるタイプのものです。
既製洗面台と比べると自由度が高く、一方で費用も高くなってしまう可能性がある点に注意しなければなりません。
造作洗面台
造作洗面台は洗面所のスペースに合わせて、自由にサイズやデザインを決めることができるフルオーダーの洗面台のことです。
セミオーダー洗面台よりさらに費用が高くなりますが、おしゃれな洗面所にしたいのであれば、ぜひ検討したい方法だといえるでしょう。
洗面ボウルの種類
おしゃれな洗面所にしたいのであれば、洗面ボウルについても知っておくとよいでしょう。
ここでは、洗面ボウルの種類として以下の4つをご紹介します。
・埋め込み型
・半埋め込み型
・置き型
・壁付け型
それぞれ解説します。
埋め込み型
洗面台のカウンターに洗面ボウルを完全に埋め込むタイプの洗面ボウルです。
アンダーカウンター型とも呼ばれます。
洗面台と洗面ボウルが一体化したようなすっきりとした印象を与えることができます。
また、洗面ボウルがカウンターより下にあるため、ボウルから水が飛び出しにくいという特徴があります。
半埋め込み型
洗面台のカウンターに洗面ボウルを半分埋め込んだタイプの洗面ボウルです。
オーナーカウンター型とも呼ばれます。
洗面台と洗面ボウルが別々なものを視認しやすく、おしゃれな印象にすることが可能です。
カウンターと洗面ボウルとの間に隙間がでにくいデザインであることが多く、お手入れしやすい点もポイントだといえます。
置き型
洗面台のカウンターのうえに置くタイプの洗面ボウルです。
水栓金具が通れば設置可能なため、好みに合わせて置き場所を選ぶことが可能です。
四角いタイプの洗面ボウルの他、皿形や鉢型なども人気で、特に後者の場合はサブの洗面台に採用されることが多くなっています。
洗面ボウルのデザインが洗面所全体のテイストを決めることも多く、どのようなデザインのものを選ぶかが重要になります。
壁付け型
壁に洗面台をそのまま取り付けるタイプの洗面台です。
壁付け型の場合、カウンターが不要になるため全体としてシンプルな仕上がりにすることが可能です。
一方で、カウンターがないことで、洗面台の下の排水トラップなどがむき出しになるため、それらを活かしたデザインを考えることが重要になります。
おしゃれな洗面所に欠かせない洗面台の選び方
次に、おしゃれな洗面所にするための、洗面台の選び方を見ていきましょう。
ここでご紹介するポイントは以下の3つです。
・メーカー既製品ならカウンター洗面化粧台がおすすめ
・造作を取り入れることも検討しよう
・洗面台にあった洗面ボウルを選ぶ
それぞれ解説します。
メーカー既製品ならシステム洗面化粧台がおすすめ
洗面台を、メーカー既製品から選ぶのであれば、洗面台と収納が一体になったシステム洗面化粧台を選ぶのがおすすめです。
なお、洗面化粧台にはいくつかの種類がありますが、主なものとしては以下の3つが挙げられます。
・ユニット洗面化粧台
・システム洗面化粧台
・カウンター洗面化粧台
ユニット洗面化粧台
ユニット洗面化粧台は洗面ボウルや鏡、水栓金具、照明、カウンター収納、コンセントなどがセットになっているタイプの洗面化粧台です。
ユニット洗面化粧台のメリットは、洗面台に必要な機能が一通りついていながら、比較的安価に導入できるという点が挙げられるでしょう。
メーカー既製品の洗面台の中では最も一般的なタイプの化粧台となっています。
システム洗面化粧台
システム洗面化粧台はユニット洗面化粧台にプラスして、上部や左右に収納棚がついているタイプの洗面台だと考えるとよいでしょう。
収納量を確保しやすく、また同じメーカーの収納で統一できるため、洗面所全体をすっきりとした印象でまとめることができます。
また、システム洗面化粧台はお手入れのしやすさも考慮されていることが多い点もポイントだといえます。
カウンター洗面化粧台
カウンター洗面化粧台は洗面台にカウンターを設置して、カウンターの上に洗面ボウルを設置するタイプの洗面化粧台です。
洗面ボウルと鏡や収納が分かれており、おしゃれでスタイリッシュな印象を与えることができます。
カウンター洗面化粧台は見た目におしゃれになりやすく、とにかく見た目にこだわりたいという方におすすめです。
造作を取り入れることも検討しよう
おしゃれな化粧台に仕上げたければ、造作を取り入れることも検討するとよいでしょう。
造作化粧台とは、いわばオーダーメイドの化粧台のことです。
洗面台全体をフルオーダーメイドで作ることもできますが、メーカー既製品の洗面台を導入しつつ、こだわりたいところだけ造作を取り入れるといったことも可能です。
例えば、既製品のカウンター洗面化粧台を導入しつつ、壁紙や照明、収納棚を造作で作るといったことが考えられるでしょう。
化粧台全体を造作にすると、こだわりの洗面化粧台に仕上げることが可能ですが、その分コストが高くなりやすいです。
洗面化粧台のうち、取り入れたい要素と用意できる資金を考慮したうえで、どのタイプの洗面化粧台を選ぶかを決めるとよいでしょう。
洗面台にあった洗面ボウルを選ぶ
既製品にせよ、造作洗面台にせよ、どのような洗面ボウルを選ぶかにより、化粧台の印象は大きく変わります。
洗面ボウルの色や形など洗面所全体のイメージに合ったものを選ぶことが大切です。
また、置き型の丸い洗面ボウルでは容量や、掃除のしやすさなど通常のものと異なります。
見た目にこだわることは大切ですが、毎日使うものなので、使いやすさもしっかり考慮することが大切だといえます。
おしゃれな洗面所の実例3選
ここでは、おしゃれな洗面所の実例をみていきましょう。
収納を隠してホテルライクな洗面所
洗練されたデザインでスタイリッシュな印象のあるホテルライクな洗面所。
ホテルライクな洗面所にするためのポイントは下記の通りです。
・置き型で存在感のある洗面ボウルを選ぶ
・ゆとりのある空間にする
・シックな色合いで統一する
・収納を隠して生活感をなくす
・高級感のある床材や壁材
ホテルライクな洗面所の特徴は、生活感を感じさせずに清潔感・おしゃれ感があるということです。
洗面台は置き型など存在感のある物をゆとりあるレイアウトで設置するとよいでしょう。
洗面ボウルはゆとりをもって2つ配置すれば、おしゃれ感が増すだけでなく家族が多くても利用しやすく実用性も高くなります。
洗面所全体の色合いをシックで統一し、壁紙やクロスなどは素材感のある物を選ぶとより洗練された印象になるでしょう。
家事動線を優先した快適な洗面所
毎日の家事を効率よくできることを優先しつつも、おしゃれさも両立したいなら、次のようなポイントを押さえるとよいでしょう。
・掃除のしやすい埋め込み型の洗面ボウル
・家事動線を踏まえたレイアウト
・大容量で隠れた収納棚
・素材でアクセントをつける
毎日の掃除のしやすさは欠かせません。
埋め込み型など日ごろおお手入れがしやすい洗面ボウルを選ぶようにしましょう。
素材によって汚れの目立ちやすさも異なるので、汚れの目立ちにくい素材を選ぶことも重要です。
フロートタイプなど床から浮いた洗面台なら、床掃除もしやすいという魅力もあります。
収納力も大切ですが、生活感を出したくないならオープンタイプよりも隠れるタイプがおすすめです。
パントリーとランドリー直結型や、洗面所内に洗濯物を干すスペースを確保するといった家事動線を考慮したレイアウトを考慮するとよいでしょう。
さらに、一部をタイルにするなど部分的にアクセントをつけるとおしゃれ感も演出できます。
洗面所は、来客が目にする機会も少なく閉ざされた空間でもあるので、デザインで冒険しても比較的受け入れやすいものです。
大容量で家族が使いやすい洗面所
洗面所は毎日使うものだけに使いやすさも重要です。
とくに、家族が多いと朝の洗面所ラッシュも気になります。
家族全員が使いやすいうえに、おしゃれさも兼ね備えたいなら、次のようなポイントを意識するとよいでしょう。
・広い洗面台
・洗面ボウルは2つ
・吊り戸棚など家族が使いやすい収納
・玄関からアクセスできるレイアウト
忙しい朝の身支度時、洗面台が広く・洗面ボウルも2つあれば家族全員が快適に利用できます。
家族それぞれが洗面所で使うものを収納しようとすれば、それなりの収納力も必要です。
吊り戸棚など家族が取りやすくいだけでなく、それぞれの物を収納できるようにすれば、使いやすさも増すでしょう。
玄関直結型のレイアウトは、朝は身支度してそのまま出発、帰りは玄関から洗面所で着替え・手洗いができ生活導線が効率よくなります。
洗面台リフォームの費用相場
洗面台をおしゃれにリフォームしようと検討する際、気になるのはリフォーム費用です。
洗面台リフォームは、地域や工事の内容、リフォーム前の状態などによって費用は大きく異なります。
ここでは、参考として次の3つのパターンの洗面台リフォーム費用の相場をみていきましょう。
洗面台の交換のみ
洗面台のみ交換するリフォームであれば、10~25万円ほどが目安です。
ただし、交換する洗面台のグレードによっても費用は異なります。
洗面台のグレードは、大きく「ハイグレード」「ミドルグレード」「ローグレード」の3種類があります。
グレードが高いほど機能性やデザイン性は良くなりますが、ハイグレードの物は20万円を超えることも少なくないので予算には注意しましょう。
グレードを抑えれば10万円以下でリフォームできるケースもあります。
「リフォームするからにはハイグレードが良い」と考える方もいるでしょうが、必ずしもハイグレードが自分の家族に合っているわけではありません。
使用する人や人数・生活スタイルによっても適切なグレードは異なるので、家族や予算に合わせて検討するとよいでしょう。
洗面台の交換+内装リフォーム
洗面台の交換だけでなく、壁紙や床などの内装リフォームも行う場合、20~30万円が目安となります。
内装まで一気にリフォームすることで、洗面所全体の印象を大きく変えられおしゃれな洗面所にすることが可能です。
さらに、棚などを造作すれば収納力もアップするでしょう。
洗面台のみの交換でも印象を変えられますが、洗面台のみ交換した後で、壁紙などの汚れが気になるというケースもあります。
その場合、後から内装リフォームを施すと、同時にリフォームするより費用が嵩んでしまうので注意が必要です。
洗面台の交換だけを検討している場合でも、壁紙などの状態をしっかり把握したうえでリフォーム計画を立てることが重要です。
洗面台を移動するリフォーム
洗面台の移動も必要なリフォームの場合、費用の目安は30~50万円程です。
異動が伴うリフォームは、給排水管や電気配線の工事も必要となるため、交換や内装リフォームよりも費用がかかります。
さらに、移動後には壁や床のリフォームも必要です。
そのたえ、洗面台自体の価格にプラスして20~30万円が必要になってくると考えておきましょう。
まとめ
ここまで、洗面所をおしゃれにするポイントについてお伝えしました。
洗面所は毎日使うものなので、おしゃれにしておくことで気分も上がり毎日の生活も充実します。
しかし、毎日使うものだけに、おしゃれさだけでなく掃除のしやすさや収納・レイアウトなど考慮すべきポイントがいくつかあります。
この記事を参考に、おしゃれで使いやすい洗面所へのリフォームを検討してみてはいかがでしょうか。